ADJUSTERって調節器のこと?

パソコン整備士協会が発行する会報誌『ADJUSTER』は、2018年から『ADJUSTER ONLINE』にリニューアルしました。ところで、なぜADJUSTER(アジャスター)という名がついているのでしょうか。改めて説明させてください。

出番は本来の力を発揮していないときにやってくる

Adjusterという言葉を聞いて、どんなものが思い浮かびますか?

机の脚の先端にある水平さをあわせるための調整器が浮かんだかもしれません。ネックレスの長さを延長するための追加チェーンや、自動車のロールセンターの位置を補正するアダプターをイメージした人もいるでしょう。あるいは、保険金や損害賠償の請求を調査する職業(claims adjuster、insurance adjusterなど)かもしれません。

いずれにしろ、「調整、調停(adjust)」という言葉から派生した像ではないかと思います。道具やサービスが本来の力を発揮する状態に持っていく、いわば縁の下の力持ち的なイメージは共通していたのではないでしょうか。

パソコン整備士協会の英語表記はJapan Adjuster Personal computer Association(JAPA)です。言葉を照合すれば、パソコン整備士=Adjuster Personal computerとなります。つまり整備士がAdusterというわけです。協会では、パソコン整備士という資格に「パソコンの本来の力を発揮させる縁の下の力持ち」という像を重ねているのです。

道具が期待通りの働きをしてくれている間はAdjusterの仕事はありません。しかしパソコンは、机のように一度設置してしまえば当面は調整しなくて済むようなシンプルな道具ではありません。役割はとても多岐に亘ります。ハードウェアやネットワークの調整に複雑なスキルが求められるのは以前と変わりませんが、セキュリティの問題や懸念される情報倫理、求められるアプリケーションの操作などは日々変化していきます。個々のユーザーが抱える事情も千差万別でしょう。

そこで最適な調整をするには、日々の経験と最新情報、それらを総合した思索が欠かせません。その手助けになる情報をいち早く届けられるよう、会報誌『ADJUSTER』はオンライン媒体『ADJUSTER ONLINE』にリニューアルしました。日本のITとパソコン環境を縁の下で支える皆様のお役に少しでも立てれば幸いです。

特定非営利活動法人 IT整備士協会