肉を愛するすべての人たちへ!
食肉の安全・安心を支えるテクノロジー

ここ一番のパワーがほしいときに、体が欲するのはやっぱり牛肉ではないでしょうか。
熱々の肉の塊にかぶりつけば、全身に力がみなぎってくる気がしますね。

ステーキハウスで扱われている外国産の赤身肉もいいですが、一度は霜の降った和牛のお肉をお腹いっぱいに食べてみたい! おもわずそんな気になってしまう和牛の生産現場にスポットを当てたいと思います。

テクノロジーとは縁遠いと思われがちな畜産の世界ですが、近年ではIT活用は当たり前。そこで、一頭の牛が生まれてから出荷されるまでの生産現場の仕事とそれを支えるテクノロジーを追います。

 

大規模化と効率化が求められる生産現場

日本では現在、担い手不足や経済的な理由から肉牛を育てる農家さんの数はどんどん減少しています。その一方で、一部の農家さんは大規模化と効率化を追求した農業企業へと姿を変え、莫大な利益を上げることに成功しています。

なぜ畜産の世界で生き残るために、大規模化と効率化が必要だったのでしょうか。それは、一頭の牛が生まれてから出荷されるまで、2年から3年もの時間を要するためです。牛を飼養しているだけの期間は、エサ代や人件費、電気代や水道代など、あらゆるコストがかさんでいく状態となり、その結果、資金力のない農家さんから順に経営難に陥っていくという状況が続いていました。

大量の牛を一気に飼養、効率よく管理し、コンスタントに出荷する。そのサイクルを構築できるかどうかで農家さんの運命は分かれてくるのです。

そこで効率よく管理するといえばIT――。

大規模化を果たした肉牛牧場では常時数千もの肉牛を飼育しています。

その一頭、一頭の生年月日、体重の増減、健康状態などの情報を一括管理するために、牛群管理システムというものが導入されてきました。

肉牛・酪農牧場の本場、アメリカでは十数年前から利用されてきましたが、よりユーザビリティを追求した牛群管理システムが日本のメーカーによってリリースされています。

酪農・畜産向けクラウド牛群管理システム「Farmnote」    (株式会社ファームノート)

 

良い牛をつくるためのデータ活用

さて、この牛群管理システムを利用すると何が実現できるのでしょうか。

結論からいうと、高値で売れる牛をつくり、増やすことも可能となります。

一頭の牛が生まれてから出荷されるまでの期間、エサの成分や牛舎の環境など、あらゆる要因が肉質に影響を及ぼしていきます。

その要因すべてをデータ化し、分析。すると、良い牛が育つ傾向が割り出されてきます。もちろん無駄なコストも削減できるし、また繁殖もスムーズに行うことができます。

結果、牧場の生産性は飛躍的に向上。売り上げが増えれば、新しい土地を購入し、牛舎を増やすことも可能ですし、スタッフの確保もできるようになります。

 

スーパーで買ったそのお肉、どこで育てられた牛ですか?

ここまでは特定の企業、特定の農家さんのお話でしたが、続いては行政の取り組みについて紹介します。

みなさんが普段スーパーで購入しているお肉、これがどこの牧場で育てられた牛か気になったことはありませんか?

実は、国産牛の場合、独立行政法人家畜改良センターが運営する「牛の個体識別情報検索サービス」というサイトにアクセスすれば、すぐに知ることができます。

個体識別番号の検索欄に、下記のようなラベルに書かれた個体識別番号を入力すると、

購入した牛肉の生年月日、性別、飼養地などの履歴情報が確認できます。

 

このように、私たちが何気なく口にしている牛肉は、テクノロジーにより精密に管理されることで、そのおいしさや安全性が保たれているのです。

今度、お肉を食べるときには、生産者の苦労や牛さんの頑張りに想いを馳せて、残さず大事にいただきましょう!

亀山きずな亀山 きずな(かめやま きずな)
はじめまして、ライター&クリエイティブディレクターの亀山きずなです。大学卒業後、編集プロダクションに在籍しライターとして主に社内報の企画・制作(取材、ライティング)などに従事し、担当したクライアントは数十社におよびます。フリーランスに転身後は企業様のマーケティング支援を中心に活動し、Web、紙媒体、映像のほかeラーニングなどの制作も手がけています。なおライター歴は会社員時代と合わせて10年余りになります。よろしくお願いします。

 

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