会員のご紹介

株式会社ハンズオン PC クリニック


「ありがとう」が一番の贈り物。安心感こそが最大の売り物。



代表取締役 平野 恭一氏   植物や熱帯魚たちがお客様を出迎えてくれる。


植物に値札がないですよ


 ここは園芸店? 店内に一歩足を踏み入れるとアロマの香りとジャングル……。実際、園芸店と間違えて 入ってくる方もいらっしゃるようだ。「来店されるお客様はPCの故障などで気分がブルーになってらっしゃ いますから、少しでも気分を和らげられたらと」の思いからである。


 古屋店長が2級、その他9名のスタッフ全員が2級3級をお持ちである。「もともとパソコン専門店として19年 やってきました。横浜のこの辺りはパソコン所有人口が日本有数なのです。インターネットの普及率も1,2を争います。 一人1台どころか2台3台とパソコンをお持ちの方も多い。だからトラブルも多いのです。これまでは、販売のサービス として修理もやってきたのですが、5年前にパソコンの病院にしよう、と業態を変えました。その時、パソコン整備士 の資格を知り全員取得へ、となったのです。お客様にとって目に見える資格というものは安心感に繋がりますからね」 と古屋店長。基本知識は皆持っていたので、試験に苦労はなかった。しかし、「実際の現場とテキストには多少誤差が ありますよね。


店長 古屋 伸介氏


 技術や環境は日々進んでいますから、テキストに「○△」とあっても、今は「□×」かな、ということがありますね。 特にウイルス駆除に関してはそう感じます。あとは時代に応じたトラブルというのがありますね。例えば、CPUが新しく なったら以前から使っているソフトの相性が悪くなったとか、USBメモリー関連のトラブルも多いです。メモリーは壊れる、 データは消えるものだと思っていただかないといけません。最近のものはセキュア機能が高くなっていますから一度消しま すと完全に消えてしまいます。そんな相談が月に10回はありますよ」いかにバックアップの重要性を説いても足らない。 「例えばSSDはメリットばかり喧伝されますが、デメリットもあるのです。今後、普通にパソコンに使用されるようになって くると、ハードディスクでできたことができません。書き込み回数が決まっている訳ですから、換算するとほぼ3年となり ハードディスクの寿命と大差ないのですよ。それに肝心なことは、バックアップの大切さを皆さん理解してらっしゃらない。 やり方が解らないと言う方も多いようですね。メーカーがきちんと説明しないといけないのではないでしょうか」




症状によってしっかりと分けられ
ている料金表。修理価格がわかり
やすいというのは安心である。


一方、パソコン整備士の需要はと伺うと、「かなりあると見ています。今はまだパソコン整備士の活躍の場所が一般化されてい ないので困ってらっしゃる方は多いはずです。一方、ユーザーから見れば、高いお金を払いメーカーに修理依頼しても、 ほとんどの場合データは消去されてしまいます。消してしまう、初期化、交換であれば簡単に済むのですが、お客様本意 のサポートを考えると、まず真っ先にデータ保護をしなければなりません。いかに救い出すかを一番に考えるべきです」 確かにその通りだ。「パソコンは廃棄するにもお金がかかります。うちは修理がメインなので、パーツのリサイクルがで きますから800円で引き取らせていただくキャンペーンをやらせていただいています」廃棄料金がもったいないために、 家で眠るパソコンは多いようだ。


全国のパソコンユーザーのために


 実際、パソコンの修理代金というのはかなりあいまいである。他の家電と違い、パソコンは売ってからのサポートが 重要なはずだが、どこもがそれをやっているか? と言うと心もとない。PCクリニックでは価格表を極力細かく設定して 分かりやすく、を心がけている。「年賀状を印刷しようとしたらパソコンが壊れてしまった、などというお客様がいらして サービスで修理させていただいていたのですが、そうすると逆に『お金を取ってくれ』と言われるんです。それできちんと お金をいただいた方が双方によいのではないかと気づきました。」そのため料金は細かく設定した。「うちのように地元で やる業者が増えてくれるといいですね」ゆくゆくはコンサルティングやサポートができる会社が日本中にでき、PCクリニックの 料金設定が参考になればとの思いだ。「他地域への展開は?」とうかがうと「多店舗展開する予定はありません。」とのこと。 質を下げたくないというのが最大の理由だ。以前にもフランチャイズの依頼があったがお断りしたという。「商標登録ができ ないのと、我々のクオリティーが保証されないという懸念がある以上、難しいでしょうね」1日20台弱の依頼、年間7千台にも 及ぶ修理。けれどもこれまでミスもトラブルもない。これからもこのクオリティーを維持しなければならない。「お客様との コミュニケーション、信頼関係が最も大切なのです。医者にかかった場合、『はい、薬をだしておきますよ』ではなく、 『辛かったでしょう、これで熱が下がりますからね』という暖かい言葉をかけていただけたら全然気持ちが違うでしょう。 そこが大事なんです。お客様の利益になるのなら店を大きくしたり他地域に出したりもしますが、単にパソコン修理をするの ではないのですから、一人二人詳しい人がいるからというだけではできない仕事ですよ」修理は8割が店頭、2割が出張となるが、 中には電話だけで直る場合もある。6割ほどはデータ復旧可能だと言う。川崎や八王子、遠くは静岡からもHPを見て来店される。




技術よりモラルです


 社長は「価格を安くする、早く直すより、人間対人間の関係が大事です」とも語る。業者任せの修理に出すよりも、 きちんと目の前で分解してくれるというのが安心に繋がる。もちろん価格は明快なのだから「さて、これでいくらかか るのだろう?」という心配も不要だ。安心感こそが最大の武器である。「この事業をするには、道徳やモラルをまず しっかり守ることでしょうね。我々がどうしても中を覗いてしまうことになる修理品は個人情報の山です。ですから そこに技術力があると言うだけではだめです。技術力は後で身に付きます。しかしモラルは最初からなければだめなんです。 相手の気持ちになれること。それとお客様の情報を守ってあげられることが最も大切です」 一度でも修理に出した経験が あれば意味は自ずと解ろう。「売るのは"安心"です。"ありがとう"と言っていただけることが一番うれしいですよ」 とは平野社長。店内にある植物達のいくつかは、こうしたお客様からの感謝の心がこもったプレゼントなのだ。 「ここにたどり着いて天職だなと感じています」と平野社長。なんとも素晴らしい経営者だ。社員が羨ましくさえなる。 三年間の子どもの成長記録が入ったハードディスク…。泣く泣く諦めたという場合もあった。入札をするのにウイルスが 入っていてアクセスできない、データが取り出せないので卒論が出せない、就職試験ぎりぎりで故障、結婚式3日前に写真 の入ったパソコンが動かない……今や人生を変えてしまうようなことがコンピューターの中で起きてしまう世の中だ。 それだけにパソコンの修理という責任は重い。その中身こそ掛け替えのない宝物なのだから。



■株式会社ハンズオン PCクリニック
 パソコンの修理、メンテナンス
 所在地 : 横浜市都筑区富士見ヶ丘14-26
 創 業 : 1990年2月
 http://www.pc-clinic.ne.jp